GD.findi レシピ

AGV搬送(双方向通行)を追加する

基本のシミュレーションモデルを使用し、AGV搬送(双方向通行)を追加する方法を解説します。

GD.findi レシピ:AGV搬送(双方向通行)を追加する

このレシピについて

基本のシミュレーションモデルにAGV搬送(双方向通行)を追加する方法、生産性への影響を分析する方法を解説します。

追加するAGVのふるまい

AGVは各設備から排出された部品を積み込み、次の設備の前で部品をおろします。

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AGV搬送の概要

AGV台数:1台

搬送経路
①倉庫(部品)⇒設備A_投入
②設備A_排出  ⇒設備B_投入
③設備B_排出 ⇒設備C_投入
④設備C_排出 ⇒設備D_投入
⑤設備D_排出 ⇒倉庫(完成品)

※搬送経路上は、AGVが交互通行可能とする

GD.findi レシピ:AGV搬送(双方向通行)を追加する

AGVのふるまいについて、GD.findi MS のシミュレーションアニメーションは以下のように表現されます。

モデルの設定方法

シミュレーションモデルの設定は、以下の3ステップで行うことができます。

※各画像は、クリックすると拡大表示されます

* このレシピは、「基本のシミュレーションモデル」がベースとなっています。
→ 基本のシミュレーションモデル の作成方法はこちら

本レシピと同じモデルがダウンロードいただけます。ご利用の際は、ダウンロードボタンをクリックし、gfrファイルを GD.findi MS にインポートしてください。

STEP1:搬送点・搬送経路を設定する

1 ステーションの搬送点を作成する

倉庫(部品)ステーションの排出用搬送点を設定する場所にカーソルを合わせて右クリックしメニューを表示し、「搬送点作成」をクリックする。

倉庫(部品)ステーションに搬送点が設定される。

操作を繰り返してすべてのステーションに搬送点を設定する。

2 搬送経路を作成する

ノード(経路の始点)を作成する位置にカーソルを合わせて右クリックしメニューを表示し「ノード生成」をクリックする。

右クリックした位置に「ノード」が作成される。

ノード上でマウスを「Ctr]を押しながらドラッグし、目的の場所でドロップする。

操作を繰り返し、搬送経路をすべて作成する。

STEP2:AGVを追加する

1 AGVを追加する

「Agent Designer」をクリックし、Agent Designerを開く。

名前欄の「Default」を「AGV」に変更し、「▽」をクリックしメニューを表示。

ドロップダウンメニューの「通路指定牽引車」をクリックする。

Assetタブの「名前」文字上で右クリックしメニューを表示する。

「追加」をクリックし稼働時間グループ選択画面が表示される。

2 稼働時間グループを選択する

Group0にチェックを付けて選択をクリックする​。

3 AGV追加完了

Group0にチェックを付けて選択をクリックし新規行が追加される​。

4 追加したAGVの設定をする

追加された新規行の「Untitled」を「AGV」に変更する。

要員数欄にAGV台数を入力する。
  ※1と入力

*名前横のアイコンをクリックすることで、アニメーションに表示するアイコンを切り替えることができます。人のアイコンから台車のアイコンに切り替えても良いでしょう

5 AGV搬送の詳細設定をする

「Parameter」をクリックし、 Parameter入力画面が表示される。

Parameter入力画面で「すべての経路を追加」をクリックする。

レイアウト上の経路が追加される。

機能ユニット欄の全ての搬送点に「退避ユニット」を設定する。

※搬送点「P1」の右側の「▽」をクリックしてメニューより選択

搬送点「P1」に退避ユニットが設定される。

操作を繰り返してすべてのノードと搬送点に退避ユニットを設定する。

双方向通路テーブル欄に、適用範囲に設定されているアークIDを設定する。

※アークIDは、適用範囲に表示されているAR1からAR4を設定

双方向通路テーブル欄のアークID上で右クリックしメニューを表示し、「追加」をクリックする。

双方向通路テーブル欄に新規行が作成される。

新規行のアークID欄に適用範囲に表示されているアークIDをすべて登録する。

新規行のアークID欄に適用範囲に表示されているアークIDを登録する。

追加された新規行上で右クリックしメニューを表示し追加をクリックする。

追加された新規行のアークIDにすべてのアークIDを登録する。

「AR1」から「AR4」の4個のアークIDを登録する。

STEP3:設備とAGVを紐づける

1 搬送アクティビティ画面を開く

「アクティビティ」をクリックし、アクティビティを開く。

搬送アクティビティをクリックする。

搬送アクティビティが表示される。

2 搬送作業にAGVを割り当てる

割当欄の「設備A_排出⇒設備B_投入」横割当欄をクリックし、アセット割当を表示する。

グループメンバーのAGVにチェックを付けて更新をクリックする。

割当にAGVが設定される。

操作を繰り返して搬送経路に設定されている搬送経路にすべてにAGVを設定する。

以上で、設定は完了です。シミュレーションを実行してください。

シミュレーション結果を確認する

シミュレーション(生産レンダリング)を実行すると、以下の動画のようにAGV(人型アイコン)が搬送作業を行っていることがわかります。

*動画内で動いている丸は、部品を示しています。

AGVを簡単に無効にする方法

GD.findi MS では、レンダリング設定画面で先ほど設定した作業者を無効/有効 にすることができます。このことで、制約がある時と無い時の比較検証が容易になります。

設定した作業者を無効にする方法は以下の通りです。

1 「Rendering」をクリックし、生産レンダリングを開く

2 「エージェント」の下スイッチを有効から無効に変更する

無効の状態で「生産レンダリング実行」をクリックすると、AGV搬送が無効になり基本のシミュレーションモデルと同じ設定値でシミュレーションが実行される。

※デフォルトは有効

基本のシミュレーションモデルと本モデルの結果比較

基本のシミュレーションモデル(図表ではベースモデル)と、AGV搬送を追加したモデルの結果を比較します。まず、生産数と設備稼働時間・停止時間については下表の通りです。

今回のレシピでは制約条件を加えたため、基本のシミュレーションモデルよりも生産数は483個減少しています。

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また、設備と作業者に関する稼働・停止時間のグラフは以下の通りです。

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基本のシミュレーションモデル
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本レシピのモデル

AGVの最適台数を検証する

先ほどはAGVを1台追加しましたが、次はAGVを1~6台まで変更し、最適なAGV台数を算出します。

検証目的

製品を設備と設備の間に搬送を行うAGVが何台必要か最適なAGV台数のシミュレーションで検証し、最適AGV台数をを求める。

変更条件

AGVの台数を、1台から6台まで変更する。

判断基準

生産数    ⇒目標生産数が達成されていること

設備稼働率  ⇒90%以上

作業者稼働率 ⇒80%以下

設備作業担当者数の変更方法

1、左メニューより「 Agent Desginer 」をクリックする。

2、Agent Designer画面が表示されるので、アセットタブの要員数を設定したいAGV台数を入力する。

シミュレーション結果

AGV1~6台のそれぞれパターンでの生産数、設備稼働率平均、AGV稼働率平均は下表の通りになります。

また、設備稼働時間と停止時間に関するグラフは以下の通りです。

検証結果

生産数、設備稼働率、作業者稼働率の目標値をクリアできるAGV台数は、シミュレーション結果より、5台以上と判断できます。

目標値をクリアする最少台数が最適といえますから、今回の場合は5台といえます。

■ 評価項目

・生産数:700個
・設備平均稼働率:99.8%
・AGV平均稼働率:32.6%

次はこちら

基本のシミュレーションモデルに +○○ した各パターンのモデルがご覧いただけます。

+ 設備作業者

基本モデルに設備作業者を加え、
生産システムに与える影響を考えます。

最適な作業者人数を検討したい方におすすめ
+ AGV搬送(一方通行)

基本モデルにAGV搬送(一方通行)を加え、
生産システムに与える影響を考えます。

最適なAGV台数を検討したい方におすすめ
+ 作業者搬送

基本モデルに作業者搬送を加え、
生産システムに与える影響を考えます。

搬送作業を最適化したい方におすすめ

+ 段取り替え(時間ごとに発生)

基本モデルに段取り替えを加え、
生産システムに与える影響を考えます。

段取り替え作業を最適化したい方におすすめ

+ 段取り替え(生産数ごとに発生)

基本モデルに段取り替えを加え、
生産システムに与える影響を考えます。

段取り替え作業を最適化したい方におすすめ

+ 段取り替え(品種ごとに発生)

基本モデルに段取り替えを加え、
生産システムに与える影響を考えます。

段取り替え作業を最適化したい方におすすめ

+ 設備移動

設備配置を変更して、
生産システムに与える影響を考えます。
(+作業者搬送モデル を使用します)

搬送作業を最適化したい方におすすめ
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