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モノづくり用語解説 | 本記事は 4分で読むことができます
サイクルタイムとは?似ているタクトタイムとの違いも解説
執筆者:レクサー・リサーチ マーケティング 山上玲奈(やまがみ れいな)
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製造業は、多くの企業が製品をいち早く提供するために競争しています。そのため、製造業ではサイクルタイムの長さを把握することが重要となります。
本記事では、サイクルタイムの意味やタクトタイムなど似ているワードとの違いなど基礎から解説いたします。
サイクルタイムとは
サイクルタイムとは、ひとつの工程にかかる時間のことを指します。 サイクル(Cycle)という文字通り1周期にかかる時間のことで、作業を開始してから完了するまでの1サイクルに要する時間といえます。
サイクルタイムは生産体系やラインによって異なり、プロセスをどれだけ効率化したかに依存します。サイクルタイムが短ければ短いほど、企業の効率性が高まり、競合他社に差をつけることができます。
サイクルタイムの計算方法
サイクルタイムを計算するためには、1日の稼働時間と1日に生産した実際の数量が必要です。計算式としては以下で求めることができます。
CT(サイクルタイム)= 1日の稼働時間 ÷ 1日の実際生産数量
サイクルタイムとタクトタイムの違い
先述のようにサイクルタイムとは、1つの工程の作業にかかる時間のことです。工程に要する正味の時間なので、マージンやロスを考慮しない作業時間とも言えます。
サイクルタイムに似ている用語として、「タクトタイム」という言葉があります。 タクトタイムとは、1単位の製品あるいは1つの部品を生産するのに要する時間のことです 。1日の稼働時間を1日の予定生産数量で割って算出されます。
TT(タクトタイム)=1日の稼働時間÷1日の予定生産数量
サイクルタイムとタクトタイムが同じ値であればあるほど、必要な数だけを生産しているので効率の良い形であるといえます。サイクルタイムとタクトタイムの関係は以下のように示すことができます。
CT>TT(サイクルタイムの方が長い)➤生産目標に対して、生産能力が追い付いていない
CT<TT(タクトタイムの方が長い)➤目標よりも速く作っているため、作りすぎにつながる
CT=TT(それぞれが同じ)➤必要な数だけ生産している理想の姿
サイクルタイムとリードタイムの違い
サイクルタイムとリードタイムの違いは、サイクルタイムが製品の製造工程の平均的な長さであるのに対し、リードタイムはオーダーを受け取ってからそれを納品するまでの時間であることです。
リードタイムは”生産リードタイム”、”調達リードタイム”、”受注リードタイム “など起点とするポイントで分類されていて、いずれもサイクルタイムとは異なるものを指しています。
サイクルタイムの重要性
製造工程の効率を上げるためには、サイクルタイムを短縮することが重要です。これは、まず工程を分析し、サイクルタイムを短縮できる箇所を特定することで可能となります。
企業が製造工程でサイクルタイムを短縮する方法は数多くあります。ひとつは、効率を高めて無駄を省くことを目的としたリーン生産方式の原則を用いる方法です。もうひとつの方法は、QC7つ道具やリーンシックスシグマやバリューストリームマッピングなどのツールを使うことで、改善が可能な領域を特定し、それをどのように実行すべきかを考えることです。
FA(ファクトリーオートメーション)とサイクルタイム
自動化技術の活用は、製造業においてトレンドとなっています。自動化技術は、生産サイクルをより速く、より効率的にする目的で世界中の工場で活用されています。
近年のFA(ファクトリーオートメーション)の流れの中では、自動車のドライブレコーダーと同じように、デジタルカメラで実際のサイクルタイムを計測するというケースもあります。またPLCと連携するシステムもあり、実際のラインの動きを「見える化」する動きが進んでいます。
こうした自動化技術を適切に活用することで、サイクルタイムの短縮につなげることができます。
まとめ
サイクルタイムは、生産ラインの作業効率や生産性を向上させるために欠かすことのできない要素です。また、サイクルタイムとタクトタイムは切っても切れない関係にあります。ものづくりでは様々な用語が用いられますが、今回の記事を参考に似ている言葉も使い分けられるようにしましょう。
元記事発行日: 2022年9月20日、最終更新日: 2022年9月20日