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【ゼロから解説】生産管理における「制約条件」とは?

執筆者:レクサー・リサーチ マーケティング 山上玲奈(やまがみ れいな)

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【ゼロから解説】生産管理における「制約条件」とは?

「制約条件」はあまり聞き馴染みのない用語ですが、生産管理では欠かせない考え方です。本記事では制約条件の意味について解説します。

そもそも「制約」とは

 制約とは、物事において何ができるかを制限すること です。例えば、「部屋の中にあるのは赤と青のブロックだけ」という制約があるとします。そうすると、両方の色を使った解決策に限定されます。

制約条件という用語は、生産管理だけでなくプロジェクト管理でも使用されています。プロジェクト管理においては、プロジェクトの進行を妨げるもの(リソース不足など)が制約条件にあたります。

【ゼロから解説】生産管理における「制約条件」とは?

生産管理における制約条件

【ゼロから解説】生産管理における「制約条件」とは?

生産管理において、制約条件というワードがでてくるのはTOC理論での文脈が多いです。TOC理論とは生産プロセスを改善するひとつの手法であり、ボトルネック工程を集中的に分析・改善を行うものです。

生産ラインの制約とは

 生産ラインには、時間・ヒト・モノといった制約があります。 

生産活動においてリソース(時間やヒト、設備能力)などが潤沢にあれば生産能力の最大値で行うことができますが、現実ではメンテナンスやトラブル、人によるミスなどが起こり得ます。つまり、本来持っている生産能力に対してリソースが「制約」しているということになります。

制約とボトルネック

制約条件はボトルネック工程を置き換えると理解しやすい という意見もあります。

ボトルネックは日本語で「瓶の首」と訳すことができますが、その名の通り細くなっていて流れ(瓶で言えば水の流れ)が悪くなっている部分のことを指します。生産ラインで考えるとモノ等が滞留し、生産活動が滞っている場所といえます。

先ほどの制約条件は、生産能力をリソースの不足などにより狭めてしまうことですから、狭まった結果がボトルネックとして表れる ということになります。

まとめ

分析

生産活動では人・モノ・資源が密接に関係していますから、生産活動と制約条件は切っても切れない関係にあります。また制約条件は生産管理や生産計画、ライン改善など様々な分野で登場する言葉ですので、本記事の内容を参考におさえておきましょう。

元記事発行日: 2022年9月27日、最終更新日: 2022年9月27日